玉井の『高菜歴』は半世紀超え! 生産農家と共に高菜の本場・瀬高へ視察に行き、学び続けて50年余り。 今や地野菜として定着した高菜は、玉井に欠かせない存在です。 地元では「大菜(おおな)」と呼ばれることの多い大洲高菜。 一般には冬野菜とされますが、ここ大洲では春野菜。収穫期は3月~4月初旬です。 大洲高菜の個性は、 火山灰や砂地とは異なる”肥沃な土”と盆地特有の昼夜の気温差と深い霧、 そして、短い日照時間により育まれているようです。 -大洲の春野菜、高菜- 高菜の種まきは、そろそろ鵜飼いシーズンも終盤、里芋の収穫が始まるころ。 苗床で大きくなった高菜たちは、畑へと移植されてひと冬を越します。 水墨画のような大洲盆地の冬。濃く深く覆いかぶさる霧の下。 高菜たちは強く根を張りながら静かに春を待ちます。 路地物の春野菜に冬の冷え込みは必要不可欠ですが、 極端に冷えすぎたり、雪や霜が多すぎだりしても傷んでしまうもの。 加えて暖冬・大寒波・嵐など、極端な気候に見舞われることが増えた近年。 「どうか春には立派な姿で収穫させてくれよ」と、目配り心配りは尽きません。 そして、待ちに待った春。 風のある晴天の日を見極めて収穫。大きいものは一株が2kgほどにも! 刈り取った高菜は畑に広げ、表を干し、裏返してまた干します。 天日干しの手間は重労働ですが、とても重要なもの。 高菜の乾きの良し悪しが、漬け込みあがりの品質に大きく関わって来るのです。 |
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さぁ、農家さんからバトンタッチ。 立派な高菜が続々と工場へ入って来ましたよ。 ここからが体力勝負! 従業員の高菜愛の見せ所。 毎年数十トンを漬け込みます。 |
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工場長の陣頭指揮による漬け込み作業開始。 高菜を綺麗に積み重ね、ウコンを混ぜた塩を振り、 また積み重ね、塩を振り…。 10mほどの深さのタンクがいっぱいになるまで 黙々と繰り返します。 数ある作業の中でも最もキツイ重労働ですが、 真心と愛情をしっかり込めて頑張ります。 |
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どんどん どんどん どんどん積んで、 タンクがいっぱいになったら最後に重石。 1枚1トンはある一枚石を、ここでは2枚。 「美味しく漬け上がってくれよ」 痛む腰を抑えながら石に思いを託します。 |
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漬け込み作業から約7カ月。 漬け上がりの姿です。 タンクから出した高菜は乳酸発酵もバッチリ。 ウコンで染まったべっ甲色にもひと安心。 |
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洗いの工程。 流水洗浄を2回、入念に行います。 温かい場所での作業ではないので、 冬場には手の凍える辛い作業です。 |
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いよいよ最終工程。 カット・調味などの加工後にパックされ、 おばあちゃんのトラックで各店舗に届きます。 高菜漬はチャーハンにも応用でき、 ご当地ベーグルとのコラボ商品も人気です。 また、梅と合わせたものは珍しく、 上品で美味しいと遠方からも買いに来られます。 特に女性に好評をいただく商品です。 |